大腿骨頭壊死

概要

大腿骨頭壊死症は大腿骨(太もも)の骨が壊死し、大腿骨頭(太もも付け根のボール部分)が潰れてしまう病気である。いずれの骨にも壊死症はありうるが、大腿骨は特に荷重がかかっており(体重の三倍)、好発する。

ステロイドでおきるもの、アルコールでおきるもの、分類不明の三分類に分けられるが、発生の詳しいメカニズムは不明である。

 

疫学

年間数千人が発症する。好発年齢は30-50代。ステロイド性なら30代である。

 

病因

大腿骨頭を主に栄養する内・外側大腿回旋動脈からうまく栄養がいかないと、大腿骨頭は壊死するが、その血がうまくいかない(虚血)の原因は不明。

 

症状

急性な股関節の痛み

 

画像所見

X腺では

・壊死分界部は修復機転による添加性新生骨で骨梁は肥厚し帯状硬化像を呈する

・関節面不整像(でこぼこ)

など。初期では診断は容易でない

MRI

・T1で帯状の低信号域(黒いうねった線)

骨シンチ

・cold in hot

 

鑑別

大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折←骨粗鬆症などから

 

治療

①大腿骨回転骨切り

関節を温存しつつ荷重ストレスを減らす最も理にかなった方法。その主力

②ほかの骨切り

ほか。

③core decompression

骨頭内に穴をあけるだけ

④人工関節置換術

人工骨頭置換術(ボールだけ交換)、人工関節置換術(ボールとその受けを交換)がある。あくまで最終手段

⑤関節固定

むいてない。